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令和6年度 鑑賞会(2024年1月)

令和6年1月21日(日)、冷え込みもあまり厳しくなく比較的穏やかな天候の中、大西・アオイ記念館にて令和6年最初の鑑賞会を無事に開くことが叶いました。

午前中は、四国讃岐支部の今年の活動についての議案を数点ほど話し合いました。「初心者講座」の講義内容の見直しの案や、今秋に開催される刀剣の展示会の内容や役割分担など、支部会員同士での情報共有を行いました。その後、刀剣美術1月号の誌上鑑定を行い、昼食休憩となりました。


13:00より、本部より釘屋学芸員をお招きして、鑑賞会を行いました。お持ちくださった鑑賞刀は太刀1口、刀2口、脇指1口、短刀1口の計5口。時代区分は古刀が3口、新々刀が2口でした。

1号刀は独特な形態をしており山城伝に票が集まりました。2号刀は相州伝の色が目立ち、豪壮且つ華やかな印象でした。

3号刀は重ねが厚く手に持った感じがずっしりとしていました。4号刀は俱利伽羅龍の彫りが見事な備前伝でした。5号刀は刃中の働きが盛んで少し見るだけで見事なものでした。

鑑賞前に、お正月にふさわしいものを選んできたとおっしゃられた通り、どれも見事としか言いようのない逸品ばかりでした。地方では目にすることができない、というより、それなりの規模の展示会でも滅多に目にすることができないような名刀を手に取って鑑賞することができ、感無量でした。

入札後の解説においても、支部会員から質問が多く飛び交いました。作刀の前期と後期で刃中の働きが異なる刀工や、2名の刀工の合作の話については、弊支部会において、以前、同時代の大阪新刀を複数本並べて見比べたこともあり、是非とも同時に見比べてみたいものだと思いました。


入札の三賞は、天位・大塚氏、地位・吉田氏、人位・橋本氏でした。

また、今回は本部よりお持ち頂いた5口に加え、支部会員の方がお持ちくださった数口の刀剣を鑑賞することが出来ました。

とても楽しく、有意義な時間を過ごせましたこと、関係者全ての方々に改めて御礼申し上げます。

四国讃岐支部 富田 佳世

日本美術刀剣保存協会四国讃岐支部
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