研修会“備前一文字に出会おう”開催

讃岐支部 川股賢司

当支部は“今度、備前一文字の全てが堪能できる展示会が開催されるよ、見所満載だよ”との役員の提案を受け、支部行事として研修会を開催しました。三月十六日、十三名の会員は二台の車に分乗し、讃岐路から瀬戸大橋を渡り岡山の地、林原美術館を目指しました。美術館前での記念撮影はお約束ですよね。



そして、一歩館内に入ればそこはもう“一文字”の世界です。品位高く堂々とした体配、精緻な地鉄、ふんわりとした匂い出来、鮮やかな映り、華麗な丁子刃、この雰囲気です。御番鍛冶則宗、助宗が露を払い、菊御作が三口も姿を現し、上杉太刀、則房、吉房、助真、吉用、助吉・・・・・と続きます。おお、なんという贅沢なんと豪華、ほとんどの展示品が国宝、重文、重美の指定品であり、所蔵者も国をはじめ国内の主だった美術館、神社仏閣等です。五十口近くの始めから終りまで、どこか何かの本で見たことがあると気づく展示品でした。参加者は持参の単眼鏡で鑑賞したり、ご主人が奥さんに優しく見所を話したりと、それぞれのスタイルで名品を堪能しました。


名刀鑑賞後は特別史跡の旧閑谷(しずたに)学校を訪れました。この史跡は岡山藩主が庶民の学校・地方のリーダーを育てる学校として寛文十年(一六七〇)創建したもので、敷地広く、備前焼の瓦が朱色に輝き、材も太く、全ての点でゆとりを感じさせるものでした。当日は幸運にも普段は閉じられている聖廟が開かれる日であったため、金色に輝く孔子像を拝観出来ました。

参加者はポカポカと春めいた空気に包まれてゆったりと校内を散策。予定の時刻となり、梅の上品な香りに思いを残しつつ帰路に着きました。最後にある参加者の言葉を紹介します。讃岐弁で“今日は朝から晩までいちんちじゅう(一日中)よう遊んだのう”でした。

皆さんお疲れ様でした。また、何処かへ行きましょうか!!