定例鑑賞会

最高気温が15度を越える季節外れの暖かい2月15日、高松テルサ瀬戸の間に於いて支部定例鑑賞会を開催致しました。本部より檜山正則講師をお迎えして総勢二十数名での鑑賞会となりました。

 鑑定刀の内容は次のとおりです。

 一号刀 短刀 新藤五国光
 鎌倉中期の上品な姿、地景入り地沸よくつく。細直刃でふくら辺り焼き幅狭い。

 二号刀 短刀 長船元重
 鎌倉後期の短刀の姿。地鉄肌立ち刃文は片落ち互の目。

 三号刀 短刀 応永信国
 応永頃の寸の延びた姿で信国の特徴である二つ連なった互の目と梵字を交えた濃厚な彫り物あり。

 四号刀 刀 水心子正秀
 ふくら枯れて鎬幅狭い新々刀の体配。刃文は濤瀾刃風の大互の目で長い焼き出しあり。

 五号刀 刀 津田越前守助広
 長さ二尺五寸以上、身幅広く刃文は濤瀾刃で匂深く良く冴えた名品。



 入札鑑定での高得点者は

 天位 谷 茂信

 地位 小林 昭等

 人位 丹生 寿男




入札鑑定後、檜山講師から時間をかけて一振りずつ丁寧な説明があり、各時代の短刀の姿、新刀と新々刀の作りの違いなど実物で確認する事ができ、とても勉強になりました。

また新しい試みとして前回の鑑賞会から行われている、ネームプレートの着用・鑑定刀の柄の汚れ防止のために装着する特製柄巻き・スムーズな鑑賞を狙ったストップウオッチを使っての鑑賞時間の設定なども徐々に浸透してきている様に感じ、良い鑑賞会となりました。

                    讃岐支部 小林昭等