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                            支部交流鑑賞会

  平成20年度最後となる当支部鑑賞会を、3月29日高松テルサにおいて開催しました。当日は例年に比べ早 まった桜の花がちらほらと咲く中を、名刀鑑賞できる幸せをかみしめ20名余の会員が参集しました。
 今回の講師は米田博多支部長で遠く九州の地から私達のために駆けつけてくれました。鑑賞会での鑑定刀  は次のとおりです。
 鑑定刀
  一号刀 刀 肥前国忠吉          二号刀 刀 守次(福岡石堂)
  三号刀 短刀 大和国住吉友       四号刀 刀 兼元          五号刀 刀 大隅掾正弘
 
               鑑賞する会員                          鑑定刀の見所を解説する講師
















 入札鑑定後には米田支部長から鑑定刀の見所についてエピソードを交えて興味深く解説していただきました。
 一号刀 今回鑑定刀中一番の難物でした。一見すると南北朝期の大和ものと思わせるものでしたが、秀岸銘  の忠吉でした。忠吉がいろいろ試している若い頃の作とのことで、忠吉の作域の広さを認識させるもので     した。
 二号刀 丁子刃の頭が逆がかる福岡石堂の守次でした。石堂の江戸と福岡を帽子の違いで判別するという   説明は興味深いものでした。
 三号刀 大和国住吉友作の短刀でした。入札は来に集中していましたが、細直刃の調子、細かい柾目肌等を  よく鑑ると大和ものと見ることができるものでした。
 四号刀 大振りの兼元でした。不揃いの三本杉がゆったりとしていかにも兼元と感じさせてくれる一刀でした。
 五号刀 大隅掾正弘の刀で、しっとりと落ちついた地肌で潤いがあり美しいものでした。堀川国広代作代銘を  多く造ったと考えられている刀工とのことで、さすがに高い技量を持っていたことを感じさせてくれました。
                        入札は三本で行われ、成績上位者は次の各氏でした。
                        天位 丹生寿男   地位 東畑廣義   人位 大塚勝士
 最後に、鑑定刀を携えてご来高いただいた米田支部長を感謝の拍手でお見送りし散会となりました。
                                                       

                                                     讃岐支部 川股賢司