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                           新年定例鑑賞会

讃岐支部では、平成23年最初の定例鑑賞会を1月23日高松テルサ瀬戸の間に於いて開催いたしました。
まず鑑賞会に先だって理事会が行われ、協会の公益法人化に伴う、支部の新名称案、新会員獲得の為の具体的な案などが話し合われました。
午後1時より、日野原 大講師をお招きしての鑑賞会が開かれ、協会本部より五振りの名刀を御持参頂き、幸せな時間を過ごす事ができました。

 
 会員手前より鑑定刀、1号刀、二号刀、三号刀、   四号刀、五号刀の鑑定風景

一号刀 太刀 伝長重
身幅広く切先の延びた南北朝最盛期の体配、淡い乱れ映りに互の目が二つ連なった耳形の刃文が長義一派の特徴。


二号刀 太刀 備州長船兼光 
                                                  鑑定刀の解説をする日野原講師
尋常な身幅で元先の巾差が開いて中鋒、腰反り先にも反りが加わった鎌倉後期の体配。
乱れ映りが立ち、板目の良く詰んだ鉄色の明るい地鉄で角互の目、片落ち互の目を焼いている。


三号刀 太刀  備州長船家助
元先の巾差が開き、腰反りつき、上半にも反りが加わった室町初期の体配。
刃文は、腰の開いた互の目と丁子を基調とするも尖った刃も交じり、こずんだ刃取りになる所が、傍系の特徴。


四号刀 刀  国広
身幅広く反り浅くつき大切先、重ね薄く、一見南北朝期の志津に見えるが、地鉄がザングリとしていて、堀川国広と見るべきである。


五号刀 刀  肥前一文字出羽守行廣
寛文頃の姿にとらわれない肥前刀然とした尋常な姿。
小板目に地沸が厚くつき、刃文は矢筈風の刃や乱れの谷に沸が凝り、帽子は直ぐに小丸に返る。
地鉄に黒みがあり、乱れと乱れの間を直刃や湾れで繋いでいる所が傍肥前の特徴。


                  今回の三本入札の結果は、次のとおりです
               天位 小林昭等  地位 織田芳道  人位 大塚勝士、 川股賢司、 菅 五男悝

大寒の直後ですが、参加人数はいつもとほとんど変わらず楽しい鑑賞会になりました。

                                                           讃岐支部 小林昭等