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総会及び鑑賞会の開催

 

当支部は15日()、総会及び鑑賞会をサンメッセ香川近くにある大西アオイ記念館で開催しました。

支部長挨拶に続いて初心者講座、誌上鑑定、事業報告・計画、決算報告・予算案の検討、刀剣鑑賞会と進みました。

支部長挨拶

初心者講座は小林理事、誌上鑑定を東畑理事が担当し、説明、解説しました。

福本事務局長の進行により、事業報告・決算報告がなされ、可決・承認されました。また、事業計画・予算案も提案通り可決・承認されました。

最後に、鑑賞会に協会本部の石井彰先生が講師として来高下さり、ご指導いただきました。

 

鑑賞会に用意された五口の鑑定刀は次のとおりです

一号刀 太刀 保弘(やすひろ)

二号刀 太刀 僧定秀(そうじょうしゅう)

三号刀  刀 青江 恒次(あおえ つねつぐ)

四号刀  刀 当麻(たいま)

五号刀  刀 月山 近則(がっさん ちかのり)

 

鑑定に挑戦する会員 古刀とは聞いているが、何処の誰だろうかなぁ?   入札鑑定後に講師の石井先生から解説がありました。保弘を手に解説する講師
刀身に光線を当て、透かし、地刃(じは)、の働きを鑑賞しています。



























入札は三回入札ができる三本入札で行われ、成績優秀の
三星(さんせい)は次の方々でした。
天位 大塚勝士 地位 丹生寿男 人位 橋本幸律

 一号刀は鎌倉時代後期(1300年頃)の備前の太刀。帽子(ぼうし 切っ先の刃文)が三作帽子(長光、景光、真長の三刀工が焼いた特徴ある帽子)となっており、長船長光(おさふねながみつ)に見える作。在銘は2口(ふたふり)と希少であり鑑賞の機会は少ない。

二号刀は鎌倉時代初期(1200年頃)の九州で作刀された太刀。腰反り深く、先俯く(さきうつむく)体配、ネットリとした地金(じがね)で区上(まちうえ)を大きく焼き落とした太刀。

三号刀は鎌倉時代初期(1200年頃)の備中青江(びっちゅうあおえ)の刀。この刀は当初は太刀であったが茎(なかご)を摺り上げ(すりあげ)られ、現在は刀となっているものである。刃と鎬(しのぎ)の間に線状の映り(うつり)が二本立つ、段映り(だんうつり)となっていて、見どころとなっている。

四号刀は鎌倉時代後期(1280年頃)の大和(やまと 奈良地方の古称)当麻の刀でした。鎬(しのぎ)が高く、沸(にえ)厚い1口で、相州行光にも鑑(み)える作柄でした。

無銘の極め方でよく伝わっている“相州行光とみ)て誤っていれば、当麻と鑑る”がなるほどと納得させられる刀でした。

五号刀は室町時代(1500年頃)の刀。刀工の近則は月山鍛冶の中でも異色の存在。九州の日向(ひゅうが)まで出かけて作刀している。

末備前の祐定(すけさだ 彦兵衛)に教えを請っている。このため、茎の形は備前の茎に似ている。

なお、今回の総会で4人の新入会員が紹介され、うち2名は女性でした。

また、中学生が入札鑑定に挑戦するなど、メンバーの広がりに新しい息吹が感じられ、今後の支部活動に厚みを加えてくれるでしょう。これから、フレッシュな目で組織に活気をももたらしてくれるものと会員一同期待しているところです。

四国讃岐支部 川股賢司