四国讃岐支部における平成最後の定期総会を、4月21日(日)に高松市の大西・アオイ記念館で開催しました。総会に先立ち初心者対象の「日本刀入門教室」の講義が一時間あり、講師を東畑理事が務めました。
今回のテーマは「大和伝」です。大和五派を解説し、特に保昌派の古刀と新刀の違いを詳細しました。
総会では事務局より、事業報告・会計報告等がありスムースに議事が進行しました。
昼食後、本部より石井彰講師が名刀5口を用意して頂きました。入札の代わりに茎を公開する鑑賞会を提案して頂きましたが、初心者も入札の楽しみが解かってきているので、暫くはこのスタイルを踏襲することにしました。
鑑賞刀
一号刀 真景(伯耆)
1号刀の太刀は焼落しのある古伯耆物で、ほとんどの方が当たりか同然を取っていました。
二号刀 長谷部国重
2号刀の脇差は身幅の広い南北朝期の山城物で、時代と国を外した人はいませんでした。
三号刀 山城守藤原国包
3号刀は奇しくも午前中の「初心者教室」で解説した保昌伝の新刀が出ており、ベテランでひねって外した人もいた中、初心者は皆当たっていました。
四号刀 正恒(古備前)
4号刀は本日一番の難物でした。備前物とは判っても身幅の広い太刀が古備前とは・・・・全くの予想外でした。
五号刀 光忠(無銘)
5号刀は脇差だったので、室町期の備前物とほとんどの人が見誤っていましたが、鎌倉期の正系長船物の大磨上でした。今回は「初心者教室」が入札に役立つことを再認識させられました。
成績上位者は次のとおりです。
天位 吉田良三 地位 大塚勝士 人位 橋本幸律
最後に村中支部長より、今年9月29日に開催される「中国・四国ブロック大会」の趣旨説明と準備の経過報告をし、支部会員の協力要請を呼びかけました。詳細が決まれば「刀剣美術」誌に発表しますので、全国の会員の皆様のご協力とご参加をよろしくお願いいたします。 丹生寿男