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作 刀 に つ い て


    日本刀については「刀を作る」とは言いません「刀を鍛える」と言います。
    刀は師匠と弟子が鍛えるわけですが、横座に座った師匠が小槌、弟子が 先手となってトンテンカン
    と打つわけで、 「相槌をうつ」と言う言葉はここから来ています。
    この際、火花が散りますがこれは鋼の中の不純物(鉱さい)を取り除いて いる訳です。皮金は、15
    回位折り返し鍛練を行います。これにより板目、柾目、木目の 地肌ができます。
    軟らかい心金(包丁鉄)を5〜6回鍛えます。鍛え方には甲伏せのほか、まくり、本三枚、四方ヅメ等
    があるます。
    作り込みのあと素延べ、火造り(姿を打ち出す)、焼刃土(粘土、木炭、砥 石の粉)を地を厚く、刃を
    薄く塗り、土取り、土おきを行います。
    このあと焼き入れを行いますが相州伝では高温で、備前伝では低温で焼 きます。焼き入れは夕方
    暗くなってほぼ800℃で焼きます。
    水心子正秀(刀鍛冶、研究家)は「湯加減のこと」として、「焼き入れは2月、8月の頃」と言 っていま
    す。旧暦ですので現在の3月、9月ということになります。このころが水の温度 が変化しない頃とい
    っているわけです。
    この後、鍛冶押し(鍛冶による研ぎ)により姿を整え、研師の研ぎを経て、 疵の有無を確認の後、研
    ぎ上がってから銘を入れることになります。
    指表に作者の銘、裏に制作年月日を入れるわけです。