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令和5年度 勉強会(2023年9月)

秋晴れの9月17日に高松市の大西・アオイ記念館で四国讃岐支部の勉強会がありました。午前中は日本刀の中でも古刀の大和物が大好きという、土佐弁を話すイギリス人のチャールズホワイト講師による初心者入門教室「大和伝の部」が開催されました。

豊富な押形資料ととても詳しい解説。更に特筆すべきは用意された大和伝の名刀です。特別重要刀剣「刀・千手院」、重要刀剣「刀・手掻包永」「短刀・大和国友長(当麻)」、特別保存刀剣「刀・尻懸則長」を手に取って鑑賞出来るという素晴らしい企画でした。


午後からは入札鑑定会ですが、重要刀剣3口「刀・越後守包貞」「脇差・津田助直」「脇差・小林伊勢守国輝」、特別保存刀剣2口「脇差・直胤」「短刀・和泉守藤原国貞」そして参考等2口も重要刀剣「脇差・越後守包貞」「脇差・和泉守藤原国貞」という豪華版でした。

1号刀から3号刀は鎬造り、よく詰んだ綺麗な地鉄、刃文は直刃の焼き出しに涛欄風の刃、帽子は小丸に返る典型作ばかりなので、時代と国を外す人は一人もいませんでした。

4号刀は重ねの厚い平造りの小脇差、板目肌に地景が入り、沸出来の乱れ刃。5号刀の短刀は親国貞の変わり出来で、上品な姿と細直刃で来国俊にしか見えません。参考刀に親国貞の典型作の小脇差があり、作風が全く違っていたので誰も当たりません(判者のちょっとしたイタズラでした)でも参加者はとても楽しんでくれました。 鑑定会の天位は大塚勝士、地位は原田佳苗、人位は富田佳世の各氏でしたが女性の活躍が目立ち、次点も女性でした。


今回は讃岐支部のホームページを見て、初めて見学に来られた方も3人おられました。マナー講座を受けてから、鑑定刀を手に取って頂きましたが、名刀揃いに感激されていました。

お近くの方で刀に興味があれば是非とも見学にお越しください。素晴らしい出会いがあると思います。支部会員一同お待ちしています。

四国讃岐支部 丹生寿男

日本美術刀剣保存協会四国讃岐支部
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