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令和7年度 定期総会及び鑑賞会(2025年4月)

気温20度を超え暖かい日となった4月20日、大西・アオイ記念館に於いて令和7年度四国讃岐支部総会及び鑑賞会が開催されました。

まず総会が行われました。議案が承認され、次は丹生常任理事による誌上鑑定の考察、時代の違う短刀を2振り用いて初心者向けに説明して頂きました。

昼食を挟み午後から協会の武田耕太郎師をお招きして鑑賞会を始めました。

【一号刀】太刀 小鋒 先伏さりごころ平安末期の姿 かな色黒い地鉄で板目肌立って地班が交じる。小乱れの刃文が古調で特徴のある二字銘 古伯耆の太刀。

【二号刀】刀 元先の幅差があまりなく、中鋒柾目肌がよくつみ直刃調、ほつれ・喰違刃、沸がよくつき匂口明るい、大和物の保昌伝の出来なのだが本歌とは地鉄が少し違うので新刀の写し。

【三号刀】短刀 身幅尋常で重ねが薄く少し反りのある姿から南北朝期、よく詰んだ明るい地鉄に乱れ映りが立ち片落ち互の目や角互の目が入る。長船派直系の作品。

【四号刀】太刀 腰反りあり先にも反りが付く室町初期の姿 地鉄は板目に杢目が交じり乱れ映り立つ。刃文は腰の開いた互の目に丁子や尖り刃交じる。室町期長船派の作品

【五号刀】刀 身幅尋常・中鋒・上半先反り強く付く室町後期の姿。板目に流れ肌が交じって肌立ち鉄色黒みがかる。直刃調で刀幅広く小互の目交じり処々飛焼・棟焼かかり、足・葉頻りに入り匂口沈みごころに沸つき砂流しかかる。帽子は一枚風。室町後期の北国物の作品。

武田講師から丁寧で解り易い解説をして頂き、茎を開けるとそれぞれに集まって解説の内容を確認していました。今回の参加者は15名でした。


上位入賞者は以下の通りです

天位 大塚勝士

地位 吉田良三

人位 富田佳世

四国讃岐支部 小林 昭等


会員のかたが所持刀を持参くださいました。新しい刀に触れ合うことは、とくに初心者にとって貴重な機会となっています。

大切な刀を鑑賞させていただけることありがたくお礼申し上げます。

日本美術刀剣保存協会四国讃岐支部
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